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INTERVIEW
地下室の会 〜Bassment Party〜 インタビュー
ベーシストが集ってライブ等々、活発に活動している「地下室の会」。ネーミングからして少し不思議な印象を受けるこの会、いったいどんな集まりなのでしょうか?日ごろの活動や会の雰囲気などについて、「地下室の会」会長、富倉安生さんと副会長、依知川伸一さんにお話をうかがいました。
左 富倉安生さん、右 依知川伸一さん
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地下室の会URL: http://www.bassment-party.com
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「地下室の会」結成の経緯につきましては、地下室の会トップページ掲載の依知川さん執筆「地下室の会の歴史」をご覧ください!
ベーシストが集まって・・
Q:ベーシストだけが集う、というのはどのような感じなのですか?
依知川(以下、I):
基本的に、ベーシスト同士が集まることっていうのは、まず無いんです。ただ、ベーシストって、楽器の性格というか、協調性がある人、ほんわりした人が多いんですよ。和を大事にする人が多いから、自然に形になっていると思うんです。「きまり」は特になくて、ただ集まって飲み会やりましょう、ライブやりましょう、という感じで・・・自然にみんなが仲良くなっていってるんですよね。
Q:アーティスト同士で盛り上がっても、それが実現して形になるというのは、なかなかないですよね?
I:それが素晴らしいですよね。継続して常に発展しているのが。みんなね、たぶん楽しくてしょうがない、と思うんですよ。
富倉(以下、T):
楽しいんだよ実際、あと交わされる情報も面白いしね。ベーシストとしてのスタイルが全然違う、例えばチョッパーやらない人が「チョッパーってどうやって音出すんですか?」ってまるでアマチュアみたいなこと聞いてきたり、「弦は?」「ゲージは?」・・・そんな話はもちろんあるし、ちょっとした「こだわり」みたいなことがわかるとね、そのプレイヤーの秘密がわかったような・・・あとその人の「人間性」みたいなことが裏付けされてくると、その人のプレイをより理解できる。これは大事なことだからね。ただベースソロがどうの、ということではなくて、アンサンブルを大事にするような、そういうプレイヤーが集まってきているよね。
Q:本当にメンバーの幅が広くて、あらゆるジャンルの方が集まっていますね。
I:やっぱり富倉さんとか、高水さん、岡沢さんというベテランの方たちの存在が大きいんですよ。
T:いやいや、そんなことは・・・まあ、イチカワ君のおかげですよ。プロデュース能力があって、いろいろなアイデアを持っていて・・・
I:これをやってみて、自分にそういう才能があるんだな、と解ったんです。これももって生まれたものだから、「これは俺が仕切れるだけ仕切ろう」っていうことで、細かい仕事も苦じゃないんですよね。でも、まだまだ入ってほしいベーシストがたくさんいるんですよね。
T:こういった「集い」みたいなのが苦手っていう人がいるんだよ、俺なんかもどっちかっていうと、そう好きなタイプじゃないから、ちょっと気恥ずかしいというか・・・
I:会長からしてこういう感じだから、みんな自由なんですよ。
ライブ活動・・・
Q:この会は発足してから3年半経つと伺いましたが?
I:そうですね99年からです。実際、形になってきたのは2000年になってライブをスタートさせてからですね(初ライブ:00年3月)
T:01年9月頃にHPを正式に立ち上げて・・・
I:最初の1年半はもう飲み会だけだったんです。そのうちに「ライブやってみましょうか?」ということになって、
Q:最初はライブはセッション形式で?
I:セッションではなくてバンドが4つ出ました。
T:今まで、お互いにセッションで演奏を聴くことはあっても、自分のバンドでの音を聴くことはあまりなかったから、新しい発見や刺激があって、面白いよね。
Q:ライブを開催するペースは?
I:予想よりたくさんやっていますよね。始めは4ヵ月に1回の予定だったんですけど、01年は5回やっていますからね。
Q:場所はいつもCLUB251?
I:あそこはすごく良心的で、たとえばバックチャージとかもほんとうによく考えてくれているんです。
T:ライブ活動ができるところが、ただの飲み会じゃないところが、なんか嬉しいな・・・演奏を聴くと、例えば「彼の言ってたトゲトゲしい言い方」というのが、なんか解ったりするんだよね。演奏を聴くと「こういうことに今トガっているんだ」「こういうことを意識してるんだ」とか・・・
I:本当によくわかりますよね。
T:あとは技術的なところでも、これだけのベーシストが集まると、全員がみんな「日夜、切磋琢磨しなきゃ」って思う・・・
I:そうなんですよね、みんな練習しなきゃって思うらしいです。凄いプレイヤーでもみんな言いますよね。だからライブにでるのも必死だし、特に若いメンバーは凄いプレッシャーがあるらしいです。みんな自分の味を出そうと、それを皆が必死でするところが素晴らしいですよね。
T:スポーツみたいに勝負ごとがはっきりしないじゃない、だけど、やっぱりマイルスの時代から、やっぱ誰かが凄いソロを吹いたら、「あいつに今日は負けた」とかいうのがあるじゃない、そういう暗黙のものが、、、でまたいろいろと研究したりね。
BE-BROTHERS(坂本竜太) | 坂本竜太 | |
地下室の会 BASSMENT PARTY Vol. 12 2002/6/21 下北沢CLUB251 |
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POWER JOB(永井敏巳) | ||
上田博之 | 中村梅雀(松島永安梅) | SOUL CONDITION(上田博之) |
お知らせ! NEXT LIVE >> 2002/9/19(木) 下北沢 CLUB251
リスナーとの交流・・・
Q:前回のライブでは、ステージ上だけではなくてフロアでセッションがあったり、プレゼントコーナーがあったり、、、お客さんとのコミュニケーションも楽しそうでしたね。
I:そうでしたね、あんなに盛り上がるとは思わなかったですね!くじ引きは盛り上がりましたねえ。各バンドでなにかプレゼントを持ってきてということで・・・後ろでメンバーもいっぱい観てますしねえ・・・
Q:HP上でのリスナーの人たちとの交流は?
I:今はBBSだけですね。ただ書き込みは少ないですねえ。例えばBBSに楽器やプレイについての質問をしてくれれば、それぞれのメンバーが答えてくれると思うんですが・・・きっと皆みていると思うんですけど・・・
T:なかなかリスナーは書き込めないみたいだねえ。
I:しきいが高いんでしょうかねえ、「本当にいいのかなあ」って思っている人がいるんじゃないかなあ・・・
Q:メンバーの書き込みは?
I:書く人は書くし、一回も書かない人もいますよ(笑)
T:まあ、見方もわからない人もいるし・・・俺もまだ、ちゃんと見られないしね。(笑)そうだ、月に一回のインタビューコーナーみたいなのもいいねえ・・・使用楽器とか、そういう質問を決めておいて・・・
I:それいいですねえ・・・毎月2人くらい、写真と一緒に掲載して、それやりましょうか!I:そうだ、そのうちアマチュアのベーシストなら全員みんなが入れる、「地下二階」っていうのを作りましょうか!?(笑)
T:それは面白い!
I:で、そこから地下室の会に入れる人はデビューが決まった人で、富倉さんから表彰されて・・・(笑)
ロックベーシストの歴史・・・
I:この間も笑い話で言ってたんですが、例えば数十年後、100回目のライブで、(その時僕達がいなくても)、パンフレットには1番からのメンバーの名前がちゃんと載っている・・・そういうふにしてずーっと続いていく、、、そうしたら、それは凄いことだと思うんです。
結局、富倉さんたちの世代が日本のロックベーシストの初代じゃないですか。だから今この会をつくれば、一番最初からの歴史が全部残るんですよね。そしてベーシストの名前があれば、当然回りのミュージシャンの名前も残っていくし、100年経った時に、「実は昔からこういうのがあった」ということになったら凄い、すごい財産になると思うんです。
日本って、社会的にリスペクトっていうのがあまり無いじゃないですか?僕はそれがなんか嫌なんです。ベーシストも「職人」だと思うんですよ。やっぱり年月をかけてやってきた人の凄さっていうのはあるんですよね。富倉さんたちはベースを持った瞬間で、もう凄いんですから!ベースを持つだけでカッコよくなってしまうのは、やはり20年、30年とかかるんですよね。そういう人が一発弾いたら、皆、ハハーってなるんです。これは「ベース道」という「道」だな、って思ったんですよ。そういうところをもっと多くの人に知ってほしいんです。
T:これからだねえ。たぶん。
Q:歴史ということと重ねあわせて考えると、重みがでてきますね。
I:でてきますよね。普通、10代でデビューしたばかりのベーシストなんか、なかなか先輩に話しかけられないんです。それが今は一緒に酒が飲めるんです。それがどんなに凄いことか、ということ・・・そしてそれをわかっているメンバーがたくさんいます。
これからの目標・・・
I:ライブを続けていきながら、規模を大きくしていって、安定したものにしていきたい、といのがありますよね。イベントにしてチャリティーも考えたいですからね。これは利害関係も全く無く、メンバー自身がやっていることなんで、これからミュージシャンとして社会になにができるか、ということが大きな目標のひとつだと思います。
T:それだ!
I:今までにライブを11回やっているわけですから、その延長としてやっていけば自然な形で出来ると思うんですよ。アイデアとしては、生楽器だけで動ける人たちが、年に何回か老人ホームを訪問したりと、そういうことも可能だと思うんです。
T:そのうちレーベル云々みたいな話もでてくるだろうしね。
I:本当に順番なんですよ、この会は。そんなにバンバン宣伝しているわけじゃないので、認知されていくのは少しずつかも知れませんが、でも確実に知られてきて、会自体の規模が大きくなってきているのは、確実なんですよね。この会のレーベルでCDを出すことも実現可能だろうし・・・
T:ライブをインターネットで流したりね、そうすれば地方の人にもライブを観てもらえるし・・・
Q:本当に可能性がありますね。
I:ありすぎるほどですけど、ちゃんと順を追って、一つひとつ確実にやっていくつもりです。
T:この会もこれからで、ワクワクもんのアイデアがどんどん出てくるし、いろんなことが起こると思います。
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お二人の“ベースにかける思い”に感銘をうけました。可能性いっぱいの「地下室の会」。これからの発展が楽しみです。 (2002.4.8
京王プラザホテルにて)
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Interview & Photos by Asako. M.
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