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Live Report
デビュー45周年
神ドラマー 村上“ポンタ”秀一 ライブスペシャル 「音楽境地」
(壱)~ 奇跡のJAZZ FUSION NIGHT ~
6th, April At
中野サンプラザ
日本を代表するスーパープレイヤーが終結した
村上“ポンタ”秀一 デビュー45周年記念ライブ
あらゆる魅力がつまったプレミアムなステージ
>> オンエア決定 <<
当日の公演の見どころを85分に凝縮してオンエアされます!
BSフジ 8月18日(土)25:00~26:25 『音楽境地(壱)~奇跡のJAZZ FUSION NIGHT~』
詳細はこちら
日本のミュージックシーンにおいて神的存在と言われる村上“ポンタ“秀一。彼のデビュー45周年を記念した、【デビュー45周年 神ドラマー 村上“ポンタ”秀一ライブスペシャル「音楽境地」(壱) ~奇跡のJAZZ FUSION NIGHT~】が、聖地、中野サンプラザで開催された。この日のチケットは発売後、すぐに完売となる盛況ぶり。村上は日本の音楽界きっての名ドラマーだが、選ばれたステージだけに登場するのではなく、今でも日常的に数多くのライブをこなしているわけだから、その注目度、人気の高さが伺える。
「奇跡のJAZZ FUSION NIGHT」と題されたこの日のステージ。そのプログラムは1日限りのプレミアムな内容でまさに豪華絢爛!JAZZ FUSION界を代表するスーパープレイヤーたちが集結した。
プログラムは2部構成で、最高のメンバーたちによる「村上“ポンタ”秀一 スペシャルバンド」によって演奏された。1部にはこれまで村上が共演してきた渡辺香津美、高中正義、角松敏生が登場。そして第2部は日本のミュージックシーンに偉大な軌跡を残した松岡直也、大村憲司、深町純をトリビュートしたステージとなった。
第1部
村上“ポンタ“秀一スペシャルバンド
このステージのMCを担当する田中美和子によるウィットにとんだアナウンスが流れ、大いに会場が沸く。会場はこの日を楽しみにしていたファンで埋め尽くされ、今日の特別なステージへの期待に満ち溢れていた。
そんなワクワク感でいっぱいのなか、大きな拍手に包まれてメンバーが登場し、この日のオープニング「INNER WIND」がスタート。イントロ、ギターが奏でるアルペジオと、それを彩るように美しく響くシンバルの音色が印象的。ホーンやパーカッションも入った厚みのあるアンサンブルに包まれて渡辺のギターが心地よく響いていた。
<メンバー>
村上“ポンタ”秀一(D)
渡辺香津美 (G)
グレッグ・リー(B)
国府弘子(Pf)
大坪稔明(Key)
斉藤ノヴ、三沢またろう(Per)
FIRE HORNS<Atsuki(Tp) Juny-a(Sax) Tocchi(Tb)>
吉澤達彦(Tp)、橋本和也(Sax)
<演奏曲>
INNER WIND
MOBO III
ステージには再結成したMOBO IIIのメンバー(村上、渡辺香津美 、グレッグ・リー)の3人が残り、1曲目は「UNICORN」。渡辺がおなじみのメロディーを奏で、リトナーを髣髴させるような超絶技巧を軽やかに披露。そして村上のドラミングは本当に多彩で変幻自在。さすがのプレイで会場を魅了した。ギター、ベース、ドラムがそれぞれ自在に技巧を凝らしたインプロを展開し、それが調和していく様が見事だった「遠州つばめ返し」。難解なリズムのなかでのシンバルのキメが気持ちよい。
そして3曲目、リーのグルーヴィーなベースが心地よい「Σ」ではエキセントリックなギターソロに引き寄せられるように、常軌を逸したかのような女性ピアニスト(国府弘子)が登場して場内大受け!ギターを上回るような勢いでピアノを鳴り響かせる。村上のアヴァンギャルドなドラミングは心憎いばかりだ。
このユニットでのラストは超絶技巧がぎっしりとつまった「SPLASH」。ドライブ感あふれるなか、聴き応え満点、迫力満点のプレイを聴かせた。
<メンバー>
村上“ポンタ”秀一(D)
渡辺香津美 (G)
グレッグ・リー(B)
国府弘子(Pf) ※Σのみ
<演奏曲>
UNICORN
遠州つばめ返し
Σ
SPLASH
高中正義
MOBO IIIの次に登場したのは高中正義。軽いMCで会場が和んだところでロックフィーリングあふれる「THUNDER STORM」からスタート。勢いのよいギターサウンドが会場に響く。三沢またろうと斉藤ノヴのパーカッション、村上のドラミング、岡沢章のベース・・・豪華なリズム隊によって刻まれるガッチリとした8ビートが気持ちよい。
2曲目はラテンのリズムにのってパーカッションが大活躍した「MAMBO No. 5(DISCO DANGO)」。高中はヴォコーダーを使ってのヴォーカルも披露。グルーヴィーなベースがドライブ感を煽り、高中のギターの勢いが増した「BLUE LAGOON」では本間将人がセンスの良いサックスソロを奏でる。
会場の熱気が最高潮に達したところで、ラストナンバー「READY TO FLY ~黒船 嘉永6年6月4日」へ。小島良喜が卓越したピアノソロを聴かせ、本間のサックスがうなりをあげる。エンディングに向けてギターを存分に鳴り響かせ、気持ちよさそうにプレイする高中の姿が印象的だ。「THUNDER STORM」からラストまで、強靭なビートにのって熱い塊が突き進んでいくようなステージだった。
<メンバー>
村上“ポンタ”秀一(D)
高中正義(G, Vo)
斉藤ノヴ、三沢またろう(Perc)
小島良喜(Pf)
岡沢章(B)
本間将人(Sax, Key)
<演奏曲>
THUNDER STORM
MAMBO No. 5(DISCO DANGO)
BLUE LAGOON
READY TO FLY ~黒船 嘉永6年6月4日
角松敏生
熱気あふれるステージが一旦、落ち着き、MCで和んだところで角松敏生が登場。ステージは「SEA LINE」からスタート。角松の奏でる丸みのあるギターサウンドが心地よく響く。厚みのあるリズムの上でさわやかなメロディーが流れる、明るいトーンのナチュラルなウェストコースト系フュージョンサウンドを楽しんだ。
2曲目はバラード「RAMP IN」。角松はのびのあるボーカルでエモーショナルに熱唱。国府のピアノが美しい。村上のドラムは本当に抑揚豊かで、ヴォーカルナンバーでの村上のドラムは本当に抑揚豊かで、改めて幅の広さを感じた。
ラストナンバー「OSHI-TAO-SHITAI」では一転、ノリの良いフュージョンを聴かせる。角松はテクニカルなギターソロを披露し、国府のピアノと大坪のシンセによる掛け合いも聴きごたえ十分。会場全体がヒートアップしていくなか、大盛り上がりのエンディングとなった。
<メンバー>
村上“ポンタ”秀一(D)
角松敏生(G、Vo)
岡沢章(B)
斉藤ノヴ、三沢またろう(Per) ※SEA LINE、OSHI-TAO-SHITAIの2曲
国府弘子(P)
大坪稔明(Key)
Atsuki(Tp) ※RAMP INのみ
Juny-a(Sax) ※OSHI-TAO-SHITAI
<演奏曲>
SEA LINE
RAMP IN
OSHI-TAO-SHITAI
第2部
村上“ポンタ“秀一スペシャルバンド
tribute to 松岡直也
第2部は日本のミュージックシーンに軌跡を残した3人のアーティストをトリビュートしたステージとなり、オープニングは「tribute to 松岡直也」。メンバーは1部でも登場した岡沢、斉藤、三沢、大坪、Fire Horns、吉澤、橋本に加えて、ピアノに森村献、そして松岡直也と数多くのステージを共にしたギタリスト、和田アキラ。
1曲目は森村の美しいピアノによるイントロから始まる「A SEASON OF LOVE」。ゆったりしたテンポからノリの良いラテンのリズムに変わり、会場から自然に手拍子が起こる。次々に展開されたホーンズ&キーボードとギターの掛け合いによるソロバトルは聴いていて実に痛快。斉藤、三沢のパーカッションバトルは変化にとんだリズムの競演で聴きごたえ満点で、怒涛のような村上のドラムソロはまさに圧巻だった。
やっぱりラテンは楽しい!会場の手拍子、厚みのあるリズム隊、思わず身体が踊りだしてしまう。2曲目、さらにスピードアップした「NOCHE CORRIENDO」では森村のアグレッシヴなピアノソロは迫力満点。そしてスピーディーに展開した和田アキラのテクニカルでセンス良いプレイはさすがだった。より熱気を増したパーカッションとドラムのアンサンブルはラストに向けてヒートアップしていった。
会場内、大盛り上がりのなか、MCを挟んでこのステージのラスト「A MEMORY OF MAJORCA」へと続く。メランコリックなピアノソロが美しい感動的な曲だ。松岡直也の描くラテンフュージョンの世界は熱気あふれるラテンでありながらスタイリッシュでクール、そして「わびさび」のような日本人のアイデンティティーが感じられる。森村のメロディアスなピアノソロはどこまでも美しく、和田のギターソロは心に迫るものがあった。
<メンバー>
村上“ポンタ”秀一(D)
和田アキラ(G)
岡沢章(B)
森村献(Pf)
大坪稔明(Key)
斉藤ノヴ、三沢またろう(Per)
FIRE HORNS<Atsuki(Tp) Juny-a(Sax) Tocchi(Tb)>
吉澤達彦(Tp)、橋本和也(Sax)
<演奏曲>
A SEASON OF LOVE
NOCHE CORRIENDO
A MEMORY OF MAJORCA
tribute to 大村憲司 feat. Char
セカンドステージは「tribute to 大村憲司 feat. Char」。この日のサプライズゲストCharが登場すると、オーディエンスは大喜び!
1曲目は痛快なロックのリズムにのった「SMOKY」。Charはさすがの歌唱力と熱のこもったギタープレイで圧倒的な存在感を見せた。国府はセンスの光るEPソロを披露。ステージ、客席が一体となった大盛り上がりのステージだった。
この日、このセットで演奏されたのは2曲でもう1曲は大村憲司の曲「TOKYO ROSE」が選ばれた。この曲は村上が、「どうしてもCharに弾いてほしかった曲」だという。どっしりとしたリズムが心地よくグルーヴし、抜けのよいギターメロが会場に響き渡る。大村憲司のために奏でるCharのギタープライが深い感動を呼んだ。
<メンバー>
村上“ポンタ”秀一(D)
Char(G, Vo)
岡沢章(B)
国府弘子(Pf)
大坪稔明 (Key)
斉藤ノヴ、三沢またろう(Per) ※TOKYO ROSEのみ
FIRE HORNS<Atsuki(Tp) Juny-a(Sax) Tocchi(Tb)> ※SMOKYのみ
<演奏曲>
SMOKY
TOKYO ROSE
tribute to 深町純
この日のラストを飾ったのは「tribute to 深町純」。1曲目は深町純がNYのミュージシャンたちと作り上げた曲、「ON THE MOVE」。厚みあるホーンサウンドが煌びやかにテーマを奏でる。次々と趣向を凝らしたホーンソロが展開される、ワクワク感いっぱいの1曲だった。続く「SARA SMILE」は静かなスローチューン。本間の抜けの良いサックスが哀愁ただようメロディーを奏で、力強くうなりを上げるソロで圧倒した。そして大坪はセンスの光るエレピソロは展開。
この日のラストを飾ったのは深町純の名曲「DEPERTURE IN THE DARK」。この曲、筆者はこれまでホーンレスの構成で聴く機会が多かったのだが、この日は豪華なホーン陣にパーカッションも加わる、オリジナルに近い構成での演奏となった。厚みのあるサウンドがガシっと迫ってくるのは圧巻。後半、テンポがゆったりとするなかでギターが感動的なメロディーを奏で、この豪華絢爛なアンサンブルはエンディングへと向かっていった。
<メンバー>
村上“ポンタ”秀一(D)
和田アキラ(G)
岡沢章(B)
国府弘子(Pf)
大坪稔明 (Key)
斉藤ノヴ、三沢またろう(Per) ※ON THE MOVE、DEPERTURE IN THE DARKの2曲
本間将人(Sax) ※SARA SMILEのみ
FIRE HORNS<Atsuki(Tp) Juny-a(Sax) Tocchi(Tb)> ※ON THE MOVE、DEPERTURE IN THE DARKの2曲
吉澤達彦(Tp)、橋本和也(Sax) ※ON THE MOVE、DEPERTURE IN THE DARKの2曲
<演奏曲>
ON THE MOVE
SARA SMILE
DEPERTURE IN THE DARK
嵐のような拍手は鳴りやまず、登場した村上が紹介したアンコールは、PONTA BOXの名曲「POOH-SONG」。最後にこの曲が演奏されたことに村上のPONTA BOXへの想いが感じられる。
この日は、村上“ポンタ”秀一、岡沢章、国府弘子の3人で演奏された。ジャジー雰囲気のなか、まるでのどかな森の情景が目に浮かぶような演奏で、会場全体が穏やかな雰囲気に包まれる静かなエンディングとなった。
11月には45周年ライブスペシャル第2弾!「音楽境地」(弐)が、同じ中野サンプラザで開催される。今度はヴォーカリストをフィーチャーしたスペシャルステージになる模様。いったいどのような内容になるのか、この秋のステージも見逃せない!
=アンコール =
<メンバー>
村上“ポンタ”秀一(D)
岡沢章(B)
国府弘子(Pf)
<演奏曲>
POOH-SONG
<< INFOMATION >>
10月31日にSONY MUSIC DIRECTより本公演のLIVE Blu-ray & DVDがリリースされます。
2018年11月1日中野さんプラザホール
デビュー45周年 神ドラマー村上“ポンタ”秀一ライブスペシャル第弐弾!
SEASONS OF LIFE・歌心 〜PONTAの音楽人生と、めぐる季節と、4人のいい女〜
フジパシフィックミュージック公式ページに次回公演のインフォメーションと、村上“ポンタ”秀一さん、ゲスト・ヴォーカリストであるEPOさん、八神純子さん、八代亜紀さん、吉田美奈子さん、伊勢正三さんからのメッセージが掲載されています。
レポート:Asako Matsuzaka
撮影:宍戸ヤスオ(ADMission)、池上賢太郎(ADMission)
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