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Live Report: マイク・スターン/ビル・エヴァンス・バンド featuring ダリル・ジョーンズ&サイモン・フィリップス
MIKE STERN / BILL EVANS BAND featuring DARRYL JONES & SIMON PHILLIPS


Live Report


マイク・スターン/ビル・エヴァンス・バンド
featuring ダリル・ジョーンズ&サイモン・フィリップス

August 20, 2017 At Blue Note Tokyo


ジャズ・フュージョン界のビッグ4が終結。
ロックフィーリングあふれるスリリングなステージを展開!








この日がブルーノート東京での2日目。その1stステージを聴きに行ったのだが、とにかく盛り上がりがすごかった。開演前から熱気にあふれる会場、そこに4人が登場すると、まだスタート前なのに一気にボルテージがあがる。


その盛り上がりに答えるかのように、オープニングの「Out Of The Blue」から怒涛の展開だった。全員が聴き応えたっぷりのソロをプレイしオーディエンスは大喜び。ギターソロの盛り上がりに合わせてドラム & ベースが激しくビートを刻み、全体のドライブ感が増していく様も圧巻だった。


2曲目はビル・エヴァンスの楽曲「Tip For Tat」。絶妙の間を感じさせるサックスソロから、どっしりとしたロックビートにのって思うままに弾きまくるマイク・スターンのギターソロへと続き、サイモン・フィリップスの強烈なドラミングでエンディングへ。リズムが移り変わるなかで常に的確なラインをとりビート感を出していくダリル・ジョーンズのベースは秀逸。



マイクがハスキーヴォイスでスキャットを聴かせ、センス良いサックスソロが光った「All You Need」のあとは、ロックナンバー「Kings And Queens」。これもビルの楽曲で、自らピアノを弾き、ブルージーなヴォーカルを聴かせた。美しいピアノの音色に繊細なギターが重なり、互いに会話するように呼応したイントロが印象に残った。


各メンバーが思いのままにプレイするインプロヴィゼーションを堪能したあとは、静かなスローチューン「What Might Have Been」へと移る。マイクがメランコリックなヴォーカルをとり、ダリルのシンプルなベースラインが深く響く。ソロパートではビルの、まさに哀愁漂う、泣きのサックスが心に迫った。



この日のラストナンバー「Tipatina's」では全員がパワー全開!唸りを上げるギター、縦横無尽なサックス、ドライブ感あふれるベース、そして凄まじいばかりに炸裂し、すべてを圧倒するようなサイモンのドラミング。バンド、そして会場全体がエネルギーを増しながらのエンディングとなった。

これまでもマイク・スターンのライブは聴いてきたが、今回が最もロックなステージだった。それを表すかのようにアンコールもジミヘンの「Red House」。マイクとビルが交互にヴォーカルをとり、ロックフィーリングあふれるソロを展開。最高にカッコいいロックステージの幕が閉じた。





Members:
マイク・スターン / MIKE STERN(Guitar, Vo)
ビル・エヴァンス / BILL EVANS(A.Sax, S.Sax, Pf, Vo)
ダリル・ジョーンズ / DARRYL JONES(Bass)
サイモン・フィリップス / SIMON PHILLIPS(Drums)



Set List
August 20 1st Stage)
1. Out Of The Blue
2. Tip For Tat
3. All You Need
4. Kings And Queens

5. Untitled(Inprovisation) 5. What Might Have Been
6. Tipatina's
Enc)
Red House


レポート:Asako Matsuzaka
撮影: 山路 ゆか
Special thanks to Blue Note Tokyo


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